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エサレン研究所で働く:「そっとささやくような、つぶやくような微妙なタッチの方が身体の隅々まで響きわたり、深い息吹となって返ってくる。」(2013/5/21: メルマガからの転記)


雨が降ったり、太陽が照りつけたり、自然界の変化を感じられる季節ですね。エサレン研究所での1ヶ月の滞在から戻り、早くも3週間が経とうとしています。

今年2度目のエサレン滞在で感じたことを少しシェアさせてください。

今回の大きな気づきは、「やはりカラダから気づくのが早い!」

エサレンに到着して最初の10日ほど、自分の感情を深く探求しようとしたため、なぜこんなにすぐに(なんと3ヶ月後)再度エサレン研究所までわざわざ来たのが、霧に包まれたように全くわからなくなってしまいました。

感じようとすればするほど、探ろうとすればするほどその霧は深くなり、だんだんと焦りさえも感じていました。

そこに今回受講していた「コーティカル・フィールド・リエデュケーション」というフェルデン・クライスから派生したソマティックなセルフ・エクササイズが光を射してくれたのです。

動かすか動かさないかわからないほどの微細な動きを、骨盤、肩、顎関節、手首、胸骨などに毎日もくもくと行っていくと、今まで気づくことのできなかったカラダの感覚を取り戻すことができてきたのです。

一番の感動は、仰向けで骨盤を数ミリ単位で動かし、顎関節を同じく数ミリ単位でゆっくりと優しく動かし、そのあと立ち上がって重心を左足、そして右足と移動した時に、顎関節の左、そして右に、骨盤の動きが伝わったのをしっかりと感じられたこと!

「な~んだ そんなこと?!」と思われるかもしれませんが、たしかに机上では骨盤と顎関節は関係があることは知っていました。

そして「腰痛の原因は、緊張による食いしばりの可能性もあるのよ」なんてクライアントさんには話していたのだけれど、実際に自分のカラダでその関連性を感じることができたのは初めて!!

というか、「実は感じようとさえしていなかった」ということに気づけたことが大きく私の感じ方を変えました。

気づきでさえ、頭で、思考で感じたように考えていたのです。トリッキーでしょ!

そしてカラダが緩んでいくとともに、わたしの中の霧もいつのまにか晴れていたのです。

おそらく潜んでいる感情や意識を感じようとか探求しようとしても、かならず思考(エゴ)がじゃまをして、またしても霧の中へ突入かストーリーのなかに潜りこんでしまう。。。

そしてカラカラと輪の中を走るハツカネズミ状態に陥ることは明らかでした。

「なんだ、カラダを解放していけば、そこに潜んでいる感情やトラウマって自然に外に出てくるんだ。今まで感情解放にきをとられすぎだったのかも」

「無理に探求しようとすると、追えばおうほど隠れてしまうのか」とやっぱりカラダからのアプローチ、しかも微細なそして深いリラクゼーションに入る緩めかたが大切と身にしみました。

わたしの大好きな片山洋次郎さんの「自分にやさしくする整体」にもこう書かれています。

「慢性的に強度の刺激に満ちている近年の私たちの環境の中では、”気の休まる暇”がほとんどありません。多くのひとは強い刺激に対してはすきを作らないように身を固めています。むしろ微妙なタッチの方が”気を許し”やすく、しかも身体の芯に届きやすいのです。

そしてあとがきにはこう書かれています。

「そっとささやくような、つぶやくような微妙なタッチの方が身体の隅々まで響きわたり、深い息吹となって返ってくる。」

これは、施術を受けるときにも行うときにも、そして自分でエクササイズをするときにも共通しています。そしてキーワードは「ゆっくりゆっくり」。これはまさにエサレン・マッサージでありロッキングだなぁ。

とかく効率よくパキパキとモノゴトをこなしがちが良いと考えがちですが、素早く動いたり動かしてしまうと感じられなくなってしまうくらいの微細さです。ゆっくりと動くことで感じることができました。

やっと自分のカラダでしっかりと感じて、「やっぱりカラダはすごい!ボディワークばんざい!!」な気持ちで帰国したのでした(笑)。

そして戻ってくると翌日から、わたしの「スピリチュアル・タッチ」の師であるマリア・ルシアのワークショップと個人セッションの通訳にどっぷりと浸る2週間が待ち構えていました。

ここでカラダとココロとスピリットの統合を、またしてもしっかりと感じることになるのでした。。。

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